誠-巡る時、幕末の鐘-



「五個だけでいいのか?」




紫翠が不思議そうに尋ねた。




「うん。はい、たまき」


「ありがとう!!」




奏はまず珠樹に渡した後、彼方達にも一つずつ手渡した。




「おともだちのしるしね!!」




奏はニコニコしながら、そう言った。




「そうか。ありがとうな」




三人も口々にお礼を言った。




「たまき〜!!かあさまたちにも!!」


「じゃあ次は俺が肩車してやる」




そう言い、紫翠が珠樹を抱えようとした時、珠樹がさっと身を引いた。



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