誠-巡る時、幕末の鐘-
「父上!!母上!!奏が!!すぐ爺を!!」
「奏!!奏!!しっかりして!!」
「龍雅様!!床の用意ができました!!」
輝耀がさっと床の準備をし、龍雅は奏を寝かせた。
奏は息が荒く、汗も大量に出していた。
「姉上!!薬をお持ちしました!!」
旺輝が薬や必要な物を持って部屋に入ってきた。
「奏…。ごめんね、ごめんなさい」
蓮樹は口を手で押さえ、奏に謝った。
「旺輝。奏は大丈夫なのか?」
「薬が効いてくれば安心できますが、今夜一晩は目を離せません」
夜の間、交代で奏を看病をした。