誠-巡る時、幕末の鐘-



「山南さんは仏の副長って呼ばれてるんだぜ!! で…」


「平助。で、何だ?」


「あ…ヤベ…」




しまった、という顔つきになる藤堂。


土方の言葉に縮こまってしまった。




「な、なんでもない…です」




(うわぁ〜、恐怖政治ひいてやがる)




「私は山崎烝です。監察をしています」


「私は島田魁と申します。私も監察です」




山崎はいかにも忍って感じがする。


島田は体が大きいが、監察として優秀なのだろう。




(島田か……私と同じ匂いがする)




決して体の匂いというわけではない。



< 44 / 972 >

この作品をシェア

pagetop