誠-巡る時、幕末の鐘-
「山南さんは仏の副長って呼ばれてるんだぜ!! で…」
「平助。で、何だ?」
「あ…ヤベ…」
しまった、という顔つきになる藤堂。
土方の言葉に縮こまってしまった。
「な、なんでもない…です」
(うわぁ〜、恐怖政治ひいてやがる)
「私は山崎烝です。監察をしています」
「私は島田魁と申します。私も監察です」
山崎はいかにも忍って感じがする。
島田は体が大きいが、監察として優秀なのだろう。
(島田か……私と同じ匂いがする)
決して体の匂いというわけではない。