誠-巡る時、幕末の鐘-
「え、でも」
「いいからいいから。早く立って」
響はいいんだろうかと不安そうだ。
「ちょーっと待てぇーぃ!!」
(怖ぇーよ!!)
土方が沖田達に刀を振り回していた顔そのままで迫ってきた。
「おい、誰かこいつと試合しろ!!」
(試合だぁ? 力を限定されているっていうのにか?
……面倒くさぁ)
星鈴は思いっきり嫌そうな顔をした。
いや、嫌そうなではなく嫌だ。
「あ、僕やりたいなぁ」
「俺も!!」
「俺だって!!」
「抜け駆けすんなよ!! 俺だってやりてー!!」
「俺も手合わせ願いたい」
にも関わらず、やりたいと志願したのは半分もいた。
(…何でこいつらこんなにやる気がみなぎってるんだ?)