誠-巡る時、幕末の鐘-
「涼しくなるし、妖は寄ってくるし!!?わぁお、一石二鳥!!」
奏は土方の周りをグルグルと嬉しそうに回り始めた。
仕舞いには足元をグルグルと寝そべったまま回り始めた。
奏がここにいる理由……
それは妖を捕縛するため。
何を隠そう、奏と珠樹は人間ではなくて鬼だ。
その他の説明は省略。
深〜い事情があるわけよ、私にも。
「近藤さ〜ん!!」
「あ、おい!!」
奏は自分の部屋で刀の手入れをしていた近藤の所に駆けていった。
「奏ちゃん、本当にやる気ですね」
「まったく…あいつは」
土方達も溜め息をつき、奏の後を追った。