誠-巡る時、幕末の鐘-



「では、お茶も持ってきましょう」


「あ、私が取ってきます!!」




山南が腰を上げようとした。


が、甘味をくれる上にそんなことはさせられない、と奏が山南を座らせた。




「それでは、お願いしますね。……あぁ、音無君や千早君もいたら呼んできてください」


「はい!!」




奏は台所へと急いだ。


台所では、ちょうど夕食の仕度が終わったようだ。


二人がくつろいでいた。




「ほら、行くよ!!お茶五つ用意して!!」


「え??あ、はい」


「どうしたの??」




響も千早も不思議そうにしているが、奏の気迫に気圧されて、大人しくついていった。



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