誠-巡る時、幕末の鐘-



「私達までいただいてしまってすみません」


「ありがとう、山南さん!!」


「ありがとう!!」




響は苦笑気味に、奏と千早は笑顔で礼を言った。




「いえ、いいんですよ。ではいただきましょうか」




山南が笑顔で答えた。




「いっただっきま〜す!!」




奏が口に最初の一口を入れようとした瞬間……。




「近藤さん、入るぜ??」


「いいですか??」


「トシに総司か。いいぞ??」




奏にとって今最も聞きたくない声の持ち主達だった。


急いで隣の部屋につながる襖を開けようと手をかけた。


……が…。




「見つけたぞ、奏……」


「こんな時に!!」



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