誠-巡る時、幕末の鐘-



「何だろうか?」




近藤が恐る恐る尋ねた。




「まず最初に、私達は人間ではありません」




(……星々よ…初っぱなからそれはないよ)




みんなの目が一瞬点になった。


そしてたった一言。




『……は?』




ほら、言わんこっちゃない。




「我らが主家、ローゼンクロイツ・天宮家の方は15名いらっしゃいます。その一人、リュミエール様が星鈴様の名付け親です」




(お〜い。ついてきてるか〜?)




「元老院とは、私達人ならざる者達が働いている場所。あなた方でいう幕府です」


「……分かったか?」


『…………大体』




みんなの目が虚ろになってきている。




だが、大体でも分かればいい。


むしろ、今ので分かったら凄い。



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