誠-巡る時、幕末の鐘-
二度あることは何度もある
―――翌日
「奏、何でこいつも誘ったの??」
「いや、私も知らないし」
今、奏と珠樹は約束通り甘味屋に来ている。
そして何故か目の前には、団子を美味しそうに頬張る沖田の姿がある。
………どうして??
「まぁまぁ、せっかくなんだし仲良く食べようよ」
「僕が先に奏と約束してたんだけど??」
「偶然会ったんだからいいじゃない、一緒に食べても。心の狭い男は奏ちゃんに嫌われちゃうよ??」
「自分はどうなわけ??」
二人の間には、いつもと変わらず見えない火花が散っている。
そんな二人に挟まれて座りながらも、奏は見向きもしないで甘味を食べている。
「う〜ん!!幸せ〜!!」
一人、極楽まで飛んで行きそうな勢いだ。