誠-巡る時、幕末の鐘-
「もしかして…」
(お、さすが山南さん。頭良さそうだもんな)
「俺は人じゃない。そう言ったろ? 考えてるので当たってる」
『………鬼なのか』
ニコリ
奏は微笑むことで肯定の意を表した。
(みんな賢い賢い。
物分かりがいい人は結構好きだよ。
………人間は嫌いだけど)
そう、奏の嫌いなものの上位に人間が入っている。
奏の主も何を考えて壬生浪士組に頼んだのだか。
それは主本人にしか分からない。