誠-巡る時、幕末の鐘-
我慢するのも時には必要
―――屯所
「ただいま戻りました〜!!」
奏は勢いよく土方の部屋の障子を開けた。
「何だ??えらく機嫌がいいな??いい事でもあったのか??」
「い〜や、近藤さん。総司と奏が揃えば大抵ろくなことはねぇはずだ」
中には土方だけでなく、近藤もいた。
丁度休憩中だったらしい。
「な〜に言ってるんですか。もう!!土方さんたら!!じゃあ、帰参の挨拶は済んだので失礼しました〜!!」
奏は土方の背中をバシバシと叩いた。
そのまま自然な流れで部屋を出ていった。
足取り軽く、ルンルンだ。
「な、何があったんだ、あいつ??」
土方は訳が分からない上に、背中が痛い。
背中をさすりながら沖田に尋ねた。