誠-巡る時、幕末の鐘-
行楽地って人以外も多い
―――大広間
「……ちっ!! ここは行楽地か」
(ぞろぞろいやがる…人間じゃない奴らが。
一体どうしたらこんなに集められるんだ?)
「うわぁ〜」
(うわぁ〜って響、そんな穏やかなもんじゃないぞ、この数。
ざっと数えて二十……いや、まだいるな)
「どうしたの? 二人共」
皆、不思議そうにしている。
見えないならばそれほど幸せなことはないだろう。
「お前達、いつもここで食事を?」
「あぁ。今から隊士達を集めて紹介してやる」
(ここで…よく食べれるな。
しばらくは大変そうだ)
「……その時でいいか。俺の正体は話すなよ?」
「あぁ、分かってる」
奏は土方に念をおした。
土方も当たり前だと言わんばかりに頷いた。