誠-巡る時、幕末の鐘-



―――数刻後、大広間




『どうしたんだ、その少女は!!?』




奏が澪ちゃんを抱いて大広間に入った瞬間、ほぼ全員から驚きの声が上がった。




「僕と奏ちゃんの子ですよ」


「嘘つかないで下さい、沖田さん??」


「ちぇっ」




奏の額には青筋が浮かんでいた。




「ほら、澪ちゃん。ご挨拶して下さい??」


「うん」




澪ちゃんは奏の腕から降り、ちょこんと座った。




「みおです。よろしくおねがいします!!」


「お、おぉ」


「な、なぁ。奏、澪も人間じゃないのか??」


「人間ですよ??元ね」


「も、元か。やっぱり…」




どうも最近人間以外の客が多すぎる。


まぁ、仕方ないことだ。



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