誠-巡る時、幕末の鐘-
「第114代中御門天皇末子の内親王であらせられます」
「な、内親王!!?」
近藤は驚きを隠せない。
土方はお茶を盛大に吹いた。
「土方さん。汚いですよ」
「わ、悪ぃ」
今ばかりは沖田に何を言われても動じない。
それ以上に驚いているからだ。
「ミエ様と澪ちゃんのお母様が友人でいらしたので。お母様が亡くなられた後、私達がお世話をしていた縁で、亡くなられた後も元老院にいらっしゃったんです」
「お前の主って交友関係広すぎだろ」
土方が半ば呆れながら呟いた。
「まぁ、しばらくはご滞在になられるようですから。みなさんよろしくお願いしますね??」
『分かった』
硬い。
硬すぎる返事が返ってきた。