誠-巡る時、幕末の鐘-



「第114代中御門天皇末子の内親王であらせられます」


「な、内親王!!?」




近藤は驚きを隠せない。


土方はお茶を盛大に吹いた。




「土方さん。汚いですよ」


「わ、悪ぃ」




今ばかりは沖田に何を言われても動じない。


それ以上に驚いているからだ。




「ミエ様と澪ちゃんのお母様が友人でいらしたので。お母様が亡くなられた後、私達がお世話をしていた縁で、亡くなられた後も元老院にいらっしゃったんです」


「お前の主って交友関係広すぎだろ」




土方が半ば呆れながら呟いた。




「まぁ、しばらくはご滞在になられるようですから。みなさんよろしくお願いしますね??」


『分かった』




硬い。


硬すぎる返事が返ってきた。



< 714 / 972 >

この作品をシェア

pagetop