誠-巡る時、幕末の鐘-
「今日、そうだね、夜四つ時ぐらいでいいかな??壬生寺で僕の宝を取り返すから」
「壬生寺で??」
奏は嫌な予感が沸々と沸き起こってきながらも、レオンにそう尋ねた。
「うん。だから手伝ってね」
「ごえん「遠慮なんていらないからね。それに拒否権ないから」
レオンに魔の微笑みを浮かばせられてしまった。
奏がこの笑みから逃れられたことは、自慢にできるほど一度もない。
「わ、私、明日仕事が」
「おめぇ、仕事してねぇじゃねぇか」
土方がじとっと奏を見た。
奏はさらりとその言葉と視線を無視した。
「面白そうだね、僕も行っていいかな??」
「俺もその鬼切という刀に興味がある」
沖田が興味津々とばかりに首をつっこんできた。
斎藤も異様な瞳の輝きを見せていた。
つまり、何が何でもこの二人はついてくる。
そういうことだ。