誠-巡る時、幕末の鐘-



「そうじ、そうじ」




澪ちゃんが沖田の着物を引っ張った。




「どうしたの??」


「みんな、どこかいくの??」


「うん、そうだよ」


「じゃあ、みおも」




澪ちゃんはみんなでお出かけと聞いて大喜びだ。




澪ちゃ〜ん!?


遠足じゃないからね??


むしろ私、何かあったら永久に別の場所に遠足することになるからね!?




奏は心の中で悶えていた。




「澪ちゃんは遅い時間だからお留守番だよ??」


「えー!!みおもいく!!」




レオンが澪ちゃんに釘をさした。


案の定、澪ちゃんは駄々をこね始めた。




「いきたい、いきたい、いきたい!!」


「ほら、言うこと聞かなきゃ駄目でしょ??」




レオンがそう言い聞かせても澪ちゃんは膨れっ面だ。



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