誠-巡る時、幕末の鐘-
「レオン、きらい」
「澪ちゃん…」
とうとうレオンは顔をそむけられてしまった。
うほほ〜。
嫌われてや〜んの。
いいざ…
「奏??何考えてんの??」
レオンがにこやかに笑いながら言った。
疑問系だが、しっかり分かっている。
そんな感じの笑みだった。
「澪ちゃん、ミエと約束したでしょ??お仕事の邪魔はしないって。約束破るの??」
「……やぶらない」
「夜も遅いし、お仕事だから駄目って言ってるんだよ」
「……ごめんなさい」
澪ちゃんは沖田の腕から降りて、レオンの元へ行った。
「澪ちゃんは僕のことどう思ってるの??」
「みお、レオン、すき」
「そう。良かった」
澪ちゃんがそう言うと、レオンはニコリと笑い抱き上げた。
奏達には決して見せない、これこそまさしく天使の微笑みだ。