誠-巡る時、幕末の鐘-
「なぁ、奏。ナルはそのままの意味だろうけどよ。レオンの方は色々裏があるよな??」
「お〜!!新八さん、分かってくれたのね」
やっとレオンの思考がみんなにも読めるようになってきたらしい。
仲間が増えて良かったよ。
も〜!!
これを元老院に来るお嬢様方に見せてやりたいね!!
……そこがまた素敵、なんて言われたら立ち直れなくなりそうだからやめとこ。
奏の儚く脆い計画は早くも自ら崩れ去った。
「それにしても鬼切ってどんな刀なんだろうね??」
「あ、俺もそれすっごく気になる!!」
「普通の刀ですよ。人間には。私達からしてみたら忌々しい刀ですけどね」
奏は心底嫌っているようで、苦々しく言い放った。
当然と言えば当然だ。
力を吸い取ってしまう刀は脅威にしかならない。
どうして存在するのかも理解できないくらいだ。