誠-巡る時、幕末の鐘-
「……ぎゃぁぁぁっ!!」
「う、うわぁぁぁっ!!!」
「ひ、ひーっ!! 出たーっ!!」
(あ〜あ、だから言わんこっちゃない。
目ぇ瞑っとけって言ったのに)
「はい、目を開けてください。命知らずな方が何名かいらっしゃったようですね」
『なんじゃこりゃーっ!!!』
みんなは口を揃え、目を見張った。
「ぎゃーっ!! こっち来んなっ!!」
「か、奏!! これは一体!?」
新鮮な反応だ。
実に見ていて面白い。
「これは死霊。あれは妖。おやあまり見ないのまで。……響、それはあんまり良くないからこちらへおいで」
「は、はいっ!!」
響は急いで手を引っ込め、奏の背に隠れた。