誠-巡る時、幕末の鐘-
「平助」
奏は藤堂の肩に片手を置いた。
「平助のがんばりは無駄にしないよ」
「は??」
「平助。お前には本当感謝するぜ!!」
「え??」
「お前も立派になって」
「はい??」
奏の言葉に永倉、原田と次々と上乗せしていった。
「ま、まさか俺に行けと??俺に先駆けさせようと??」
『平助、えらい☆』
「は、はははは」
藤堂は顔を引きつらせて空笑いをしている。
早くも現実逃避気味だ。
「奏、大丈夫??」
その時、天の助けが壬生寺に現れた。
「ミエ様!!」
「助かったぁ!!!」
奏はミエの姿を見るなり、駆け寄った。
結界は外からは中の様子が見えないようになっているが、ミエには関係ないらしい。
ミエはさっさと開けて入ってきた。
そしてまた同じように完璧に結界を張りなおした。