誠-巡る時、幕末の鐘-



「ミエ様、レオン様が」


「頼む!!あいつを止めてくれ!!でないと俺の命が!!」




奏も藤堂も必死だ。


特に藤堂は本当に身の危険がある。




「意味分かんないけど。ま、いいや。奏の頼みだしね〜。レオン」




足取り軽やかにレオンの元へ行った。


どうやらすこぶるご機嫌らしい。




「ミエ、今、尋問中だから。邪魔しないでくれる??」


「分かってるよ。それ自体は止めようと思っていないもん」


『…………え??』




あれ??


空耳が。




「それはそうでしょ。彼女がその男を許す訳ないよ」


「奏のこと大好きなんだから。鬼切なんて奏を害する可能性があるやつを盗んだ男だよ??」




沖田と珠樹の言葉に、みんな言葉をなくした。


ミエはみんなの方を向き、にっこりと艶やかに笑う。


つまり、肯定の意だ。



< 766 / 972 >

この作品をシェア

pagetop