雨よ止まないで
「はぁ、はぁ・・・」


美咲は、信号待ちをしている。


さっきよりも雨は激しくなり、風も冷たく強く吹いていた。


どんどん美咲の体温が奪われてゆく。

足がガタガタ震えていて、立っているのもやっとだ。




でも、はやく会いたい。

はやく、謝りたい。

ちゃんと会って、顔を見て「ごめん」って伝えたい。



でも・・・あんな酷いことを言った自分を、許してくれるのだろうか?



そんな不安を抱えた美咲は、信号が青になった瞬間、また力強く走り始めた。
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