雨よ止まないで
「ねぇ、言いたい事って何?」



私はお風呂からあがり、碓氷にさっきのことについて問われていた。


お風呂からあがったのに、まだ体は寒いし冷たい。

言おうと思ったのに、いざとなったときに言えない・・・

そんな自分が悔しくなり、とうとう頬に涙がこぼれてしまった。



「あ、鮎沢!?」



碓氷が優しく抱きしめてくれた。それが、すごく暖かかった。



「碓氷・・・ごめんな」



いつの間にか、謝っていた。そんな自分にびっくりした。


でも、許してくれるのか?




返事を聞くのが怖い・・・そんな事を思ったとき、碓氷の抱きしめる力が強くなった。




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