Яё:set




“道が変わる”なんて事があるだろうか?




…いや、普通なら有り得ない。




だが、ここは普通ではない。ゲームの中だ。




それは“有り得ない”事も“有り得る”世界…。




私は安易にこの洞窟に入ってしまった事を後悔した。




「…ここでじっとしてても何も解決しないわね…とりあえず行ってみましょう?」




そう言って歩き出したがいくら進んでも出口は見えない。




私同様にレイも不安らしく、急に口数が少なくなった。




静かな洞窟内に私達の足音が響く。




が、途中でそれに混じって微かに他の音が聞こえたような気がした。




「待って…。」




「…どうした?」




最初は気のせいかと思ったが、確かに聞こえた…。




“カツカツ”という私達の足音と明らかに違う“ヒタヒタ”という足音が…!




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