Яё:set
そのペットボトルを手に取り口を付けようとした所で、中に何かが入っているのに気付いた。
─カギ…?
何故ペットボトルの中に…?
いや、脱出ゲームに“何故”は必要ない。
それはどうでもいいのだ。
重要なのは“そのカギが何のカギなのか”という事だ。
部屋のカギにしては小さい…
おそらくロッカーか金庫のカギだ。
次に見つけるのは“鍵穴”だ。
だが目立つ所に鍵穴は見当たらない。
つまり“見えない所”にあるのだ。
「上等だ…!見つけてやる!」
怪しいと思う所を重点的に探す。
引き出し…クローゼット…壁…
ない…
そんなハズはない!
何故ならコレが“脱出ゲーム”だからだ!
脱出ゲームの基本は入手したアイテムは必ず使い道がある。
─どこだ?…どこにある!?
部屋中見渡すが見当たらない。
「……」
しばらく考えて、ある考えに至る。
─見当たらないなら“見えない”のでは?─
もしくは“視界に入らない場所”だ。