Яё:set
「・・・どうしました?大丈夫ですか?」
突然そう声をかけられ振り返ると白衣に身を包んだヒゲの生えた初老の男がいた。
「いえ・・・大丈夫です。ちょっと気分が悪くなっただけですので・・・」
「それはいけない。医務室に行った方がいい。」
「ありがとうございます・・・そうします。」
そう言ってその場を去ろうとすると初老の男が私の腕を掴んだ。
・・・まずい・・・ばれたか!?
「フラフラしてるじゃないですか・・・さぁ、私が連れて行ってあげますので肩を。」
どうやらばれた訳ではなかったらしい。
初老の男は人のよさそうな笑みを浮かべると、私を医務室へと連れて行ってくれた。
部屋に入るとベットに座るように言われた。
「みんな昼夜問わず働いてるから疲れが出たんでしょう・・・」
そう言って初老の男は薬品の棚からよく判らない錠剤を取り出すと私に手渡した。