Яё:set
何もかもが嫌になった。
親もカウンセラーも…
…そして、俺も…。
“皆、消えて無くなればいい”
そんな風にすら日々考えていた。
ズタズタに切り裂かれたソファに座る。
俺は何かにのめり込む事でそんな絶望的な現実から逃げた。
俺を支配する破壊神を呼び起こさないように…。
なのに…またアイツが…俺の破壊神が雄叫びを上げた。
“終わらせてくれ…抜け出せないこの俺を。”
“セーブ”もなんの意味も為さない。
どうせやり直すなら、俺が産まれたところからやり直したい。
視界に入ったPC画面をぼーっと見詰める。
“…電源を落とそう…”
突然そう思い、俺はPCの前に立つ。
抜け出せないなら止めてしまえばいい。
俺はキーボードを叩いてシャットダウンのコマンドを入力した。
“ゲームプレイ中はシャットダウン出来ません”
警告音とともに画面に表示された文字に俺はまた苛立つ。
俺の中の破壊神が手にしたドライバーをPCに突き立てる様子を…
頭の中のオレがただ見詰めていた。