Яё:set
去年の夏休み、私は何をしていたっけ…。
勉強以外に何をしていた?
友達に何度かプールに誘われた。
…行かなかったけど…。
そうだ、夏休み最後の週に花火大会があったはず!
その前日…つまり今日、彼に誘われた。
でも私は行かなかったんだ…。
行ったら後悔しそうだから。
そんな事をしている暇があったら受験勉強しないとって思ったんだ。
私は自分の部屋に戻って彼からの電話を待った。
─キィィィィィン…
「……っ!?」
突如耳鳴りと共に激しい頭痛に襲われた。
思わず頭を抱えて踞る。
そして、“女神様”の声を私は聞いた。
“運命の選択をしなさい”
幾つかの選択肢が浮かぶ。
“A:彼の誘いを断り、受験勉強をする。
B:彼の誘いを承諾し、花火大会に行く。”
考えるまでもない。
私は選択した。
「“B”」
女神様の声が再び脳内に響く。
“貴方の選択によって運命が変わりました”