Яё:set
「会いたかった…」
「俺も…」
「…彼女は…?」
「大丈夫。先に帰ったし…」
そんな会話に吐き気が込み上げる。
だが相手の女が誰か判った。
…またあのバスケ部の女だ。
─キィィィィィン…
「…ッ!」
耳鳴りと共に激しい頭痛に襲われる。
…“運命の選択”だ…!
案の定女神様の声が聞こえた。
─“運命の選択をしなさい”
頭に浮かんだ選択肢。
“A:彼に浮気を追求する。
B:彼の浮気を見なかった事にする。
C:浮気相手を制裁する。”
昨日と違って選択肢が3つに増えた。
私は頭を押さえ、フラつきながら一旦家に帰った。
その間ずっと脳内に女神様の声が響いていた。
“早く選択を”と…。
「待って!今選択するから…!」
でもその前にセーブを…。
私は頭痛に耐えながらPCを操作し、《セーブ》ボタンを押した。
そして選択した。
「“A”よ!」
“貴方の選択で運命が変わりました”
私はやっと苦痛から解放されると、そのままベットに横たわり意識を手放した。
◇◇◇◇◇◇◇◇