Яё:set
・BAD ENDING
制限時間が24時間を切った。
“もうゲームをクリアしたも同然。”
…私はそう思っていた。
翌日、学校は休校になった。
友達の話だと、バスケ部のバカ女は一命は取り留めたものの“意識不明”の重体らしい。
この期に及んでまだ生きているなんて、どこまでも図々しい女だと思った。
でも、私にとっちゃ彼との仲を邪魔されなきゃそれでいい。
私はPCのスクリーンセーバーを鼻歌を歌いながら眺める。
運命が変わったのにゲームクリアにならないのは、時間がまだ余っているからだと思ってた。
夜になって携帯が鳴った。
「ミチ…俺…」
彼からの電話でテンションが上がる。
「こんな時間にどうしたの?」
「ちょっと話がしたくて…今から出れないか?」
最近、親が煩いがこっそり抜け出せば問題ないだろう。
私は彼と公園で会う約束をして電話を切った。
リビングの両親はドラマに夢中だから抜け出すのは簡単だった。