Яё:set
夜の公園はどこか寂しげで、ポツンと立つ外灯の下に彼が居た。
「お待たせ!…話って?」
それに対しての彼の言葉は思いがけないものだった。
「…俺と別れてくれ…。」
「……えっ…?」
なにを…言っているの…?
「昨日屋上から飛び降りた子…実は少し前から付き合ってたんだ。」
「付き合ってたって…彼女は私でしょ!?」
「ずっと“二股”してた。…ごめん…」
“浮気してた”じゃなくて“二股してた”って…どういう意味?
「でも、今回こうなったのも俺が悪いんだ…!俺が二股なんてしてたから彼女…“飛び降り自殺”なんて…!」
「違う…!あなたは悪くない…!だって…」
…だって追い詰めてやったのは私だもん。
「俺…彼女の意識が戻った時、そばにいてやりたい。」
私は目眩を感じた。
私は…一体どこで選択肢を間違えたんだろう…?
その時だった。
─キィィィィィン…
「…えっ!?」
まかさ…また運命の選択!?
もうタイムリミットまで2時間もない。