Яё:set
焦る私にお構い無しに脳内に女神様の声が響く。
─“運命の選択をしなさい”
私はゴクリと唾を飲んだ。
“A:二股をしていた彼を制裁する。
B:彼女を追い詰めた自分を制裁する。”
…3つ目は?
…これはどういう事?
どの選択肢を選んでも彼との仲を修復出来ないじゃない…!
私は溢れる涙を押さえきれなかった。
彼はただ「ごめん」と繰り返す。
わからない!わからない!わからない!
私は上手く頭がまわらなくて、フラフラと自宅に帰ると真っ暗な部屋でPCを見詰めていた。
脳内ではひっきりなしに女神様の声が響いていた。
「…教えてよ…どうしたらクリア出来るの…?」
PCは私の問い掛けを無視してカウントダウンをしている。
“0:00:31:26”
あと30分…。
私は絶望的な気持ちになりながらサイトの注意書を眺める。
そして今更《お問い合わせ》というボタンに気付いた。