Яё:set
再び目を開けた時、一番最初に視界に入ったのはキラキラと輝く木洩れ日だった。
凄く暖かくて、安心出来る場所な気がした。
「ここは…?」
何処かの森みたいだけど、ナゼ自分がここに居るのかも解らなかった。
「気が付いた?」
そう声がして振り返ったが誰も居ない。
「ここだよ!ボクはここ!」
そう言われて膝の上に視線を落とした。
声の主は小さな小人だった。
「人形!?…かわいい!さっきの“シン”?」
「人形じゃなくて一応妖精なんだけどね…ボクはこのゲームのナビゲーター(案内人)だよ。」
背中に生えた羽根をヒラヒラとさせながらシンはちょっと生意気そうな顔をした。
「ゲーム…。」
「そう。体感型RPG【INVITE】にようこそ!」
これがゲーム…!?
私は辺りを見回し、自分が見慣れない服を着ている事に気付いた。
「…本当に…ゲームなの?」
「そうだよ。キミはこの世界では風の民“エルフ”だ。」
「エルフ…なんか弱そうね…」
「独りだとキツイかもね。早く仲間を集めないとね。」
そこで私は大事な事を思い出した。