Яё:set
私はシンを肩に乗せたまま歩き出した。
起伏の激しい樹海だが、不思議と疲れは感じなかった。
やはり“ゲーム”の中だからなのだろうか。
シンはその道中、このゲームのシステムについて話していた。
例えば、セーブとロードは各プレーヤー1回だけとか…
パーティーは騎士・エルフ・ドワーフで組めるとか。
それぞれに役割があるらしく、エルフ…つまり私は基本的にはサポート役だ。
「あれよね…だいたい一番最初にやられちゃうポジションよね…」
「それじゃ話が進まないよ?このゲームが難しいのはコンティニュー(復活)が出来ない事だし。」
制限時間はないがやられたらゲームオーバーらしい。
「…やっぱ私、このゲーム止めとこうかな…自信無くなって来た…。」
「それは絶対駄目だよ。」
急に口調が変わったシンにビクッと身体が硬直する。