Яё:set




暗い所は苦手だった。




何かの気配は感じるのに見えないというだけで不安が倍になるから…。




そんな私にはお構い無しにレイは足早に先を歩く。




私は彼を見失わないように着いて行くのが精一杯だった。




レイは迷路のように入り組んだ洞窟内を「こっち!あっち!」とまるで道順を知っているかのように進んで行く。




さすがの私も少々心配になって来た。




「ちょっとレイ!大丈夫なの!?」




「何が?」




「何がって…道知ってて進んでるわけ?」




「そんなの知らないよ!でもこういうのはインスピレーションが大事だろ?」




彼の言葉に私は軽く目眩を感じた。




「スト~~ップ!」




「どうした?」




「レイ!ここはダンジョンよ!?闇雲に進んでちゃ時間の無駄よ!」




「間違ってたら引き返せばいいじゃないか。敵も居ないし。」




そう言われて私はハッとした。





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