夏の記憶

キューピット計画

「夏祭り」


人差し指を顔の前でまっすぐたてて、梢はわたしのほうに身体を乗り出した。


「夏祭り?」



「そ。来週の静幡多(しずはた)神社の夏祭りわたしと優奈の二人で行く約束してたでしょ?4人で行こうよ」


「4人で?」


「そ。わたしと、優奈と、朝比奈と、見城の4人」


「でも…タケルの予定わかんないし」


「大丈夫、見城に確認取らせたから。朝比奈も行けるって」


なんて用意周到な親友なんだろう。
わたしはあきれを通り越して関心してしまった。

と同時に、タケルがこんなまるでダブルデートのような誘いに乗った来たのが意外だった。


最近は学校でもよく話しているし、もうあのことは気にしているというほうが、わたしの気にしすぎなのかもしれない。


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