夏の記憶
あの日、おこんじょ様の社で私はタケルと別れた。



その後、タケルは死んだ。




駅前の交差点で。




居眠り運転の車にはねられて。





電話の受話器をおいて


震えるお母さんの言葉は


私の耳から胸に突き抜けた。


「優奈……あの……あのね……タケちゃん……その……亡くなったって…」






何を言っているの?




お母さん大丈夫??




そんなわけないでしょ??




さっき会ったし。





明日も……連絡くれるって言ってたし……
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