夢幻-ゆめまぼろし-
「あーいうやつなんだ、河村は。」
桜菜先輩が
ため息をついた。
「そうなんですか。」
「うん、
つかめないやつなの。」
そう言って
一息つくと
ビデオカメラをもって
立ち去ってしまった。
「この部活ね、
カメラ貸してもらえるんだけど
どのカメラにする?
初心者なら
デジタルカメラがおすすめ!」
「じゃ、それで。」
「了解ーー♪」
千亜稀先輩は
ダッシュでカメラをとって
私のもとに戻ってきてくれた。
「はい、どうぞ。
撮るものはなんでもいいからね。」
「ありがとうございます!」
「じゃ、頑張って!」
そういうと
千亜稀先輩は
走って部屋を出ていった。