夢幻-ゆめまぼろし-

「あーいうやつなんだ、河村は。」


桜菜先輩が
ため息をついた。


「そうなんですか。」


「うん、
つかめないやつなの。」


そう言って
一息つくと
ビデオカメラをもって
立ち去ってしまった。


「この部活ね、
カメラ貸してもらえるんだけど
どのカメラにする?

初心者なら
デジタルカメラがおすすめ!」


「じゃ、それで。」


「了解ーー♪」


千亜稀先輩は
ダッシュでカメラをとって
私のもとに戻ってきてくれた。


「はい、どうぞ。
撮るものはなんでもいいからね。」


「ありがとうございます!」


「じゃ、頑張って!」



そういうと
千亜稀先輩は
走って部屋を出ていった。
< 19 / 28 >

この作品をシェア

pagetop