夢幻-ゆめまぼろし-
音楽自体は
嫌いってわけではない。

だけど
何か違うことを
やってみたいと思う。

寮に行く道の途中で
公園に大きな桜の木が
あるのを見つけた。

今、まさに満開に
花を咲かせている。

あまりの大きさと
美しさに圧倒されて
自然と携帯を取り出し
写真を撮っていた。

今から私の
新しい道がスタートする。
誰にも邪魔されない。
私が歩みたい道を歩んでいく。

「あ…。」


フッと風が吹き、木が揺れて
桜の花びらが
大量に散っていく。

華やかなものほど
弱く儚いもの。

「よし!!」

少しの希望を胸に
道を力強く踏み
一歩前に進みだした。

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