ヤンキー君はトキメキ製造機
迷恋
思考回路停止。
今なんて?
「俺アリスと別れたから」
「・・・・」
「・・・芽亜?」
「・・・・会いたい。会おう今から!!すぐに」
「はっ!?だってお前今家じゃないって」
「すぐ帰る!!待ってて!!一歩も動いちゃやだ」
一方的に電話を切った。
「花!!急用できたから帰るね!!ごめんまた明日!!」
「えっ・・・ちょっ、芽亜!?」
花の言葉を置いて店を出た。
自分が何をしたいのかなんてわかんない。
でも、今は剛志朗の側にいなきゃいけない気がする。
いなきゃいけない気がするの・・・・
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「剛志朗っ!!!!」
「・・・芽亜」
ハァ・・・ハァ・・・
あれ?
私、息切れしてる・・・
「芽亜に話たい事がある。・・・・聞いてくれる?」
「・・・聞くよ。全部聞く」
「俺、アリスの事・・・好きじゃ、なかったんだ」
「え・・・?」
「俺、1年の時からずっと好きだった人がいてさ」
・・・・え?
「忘れようと思ってもそいつの事忘れられなくて。そんなぐちゃぐちゃの中で俺を助けてくれたのがアリスだった」
「それって」
「俺は逃げたんだ。どうにもならない想いを封印して・・・逃げた」