ヤンキー君はトキメキ製造機
「もしかして・・・あの時の」
途中までいいかけたとき
剛志朗が鞄からあるものを取り出した
それはあの桜色のハンカチ。
きっちりとアイロンがかけられている私のハンカチがそこにあった。
「あの時の・・・剛志朗だったんだ・・・でもアリスと別れた事になにが関係あるわけ?」
「・・・俺はあの入学式の時から芽亜を目で追いかけちゃうんだ」
え?それってもしかして。
「部活中とかも見てたんだぜ。でも俺は思ったんだ、逃げてるだけじゃ駄目だって。高校生活最後まで芽亜と話したり笑ったりできないのは嫌だって」
剛志朗・・・・・・
「でもF組とA組じゃ二階も離されてて校舎で会うことなんてまずないだろ?だから俺必死に勉強したんだ。だからA組になれて・・・しかも芽亜の隣の席になれて。すげー嬉しかった」