同棲同名
*第2章*
出会う ―宮 side―
ついに今日は引っ越しの日!
日曜日だから午前中に新しい家に行くことになった。
その家は、学校から20分くらいの所にあって、けっこう新しく広いらしい。
なぜだか、お母さんは
「日曜日のお・た・の・し・み!」
と言って家を見せてくれない。
だから、私は今日、初めて新居を見る。
そんなことを車の中で考えていると、目的地に着いたらしく車が止まった。
車から降りてみると、目の前にはかなりきれいな高層マンションがあった。
私がマンションの豪華さに見とれていると、お母さんは車の窓から顔を出して
「ここの20階だから!じゃあねー」
と言い、車で行ってしまった。