私の秘メゴト (仮)
ある少年達の話。
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俺の名前は高倉桃矢(タカクラ・トウヤ)。一部、というより1人から
「ねートーくんトーくん!」
『あ?何だ?』
トーくん、と呼ばれている。最初は不愉快だったがもう慣れた。慣れって恐ろしいな…。
「ボク、眠たいの~。」
あ?…11時、もうこんな時間か。
「ねーむーいーのー。」
『ああ、分かったからちょっと黙ってろ。』
こいつは、朝比奈颯汰(アサヒナ・ソウタ)。一応高三でおれは高二。…つまり、年上になるって訳だ。颯汰は小さいとにかく小さい。そして童顔。変声期もきていないような低くもなく高くもない声。男のおれでも可愛いと思ってしまう。という、女装なんかしなくてもいい顔。
『おいお前らそろそろ帰るぞ。』
「え?もう時間?」
『ああ』
と短く答える。
颯汰の就寝時刻、10時。
なので眠い眠いとうるさいのは分からなくもない。