『白雪姫♀♂王子様』



『白雪姫』


その言葉に俺は反応した。



「どんな人でした・・・?」


「そうだな。少女はボソッと呟いていたよ。ここには来た事あるはずなのに、思い出せないと・・・・。」


「えっ・・・?」




『王子様みたい~』




なんだろう。俺も知っている気がする。


ロンドンには来た事ある。でも、もっと昔に・・・



はるか昔に・・・・。




「少女と少年は似ているな。
想いがあるはずなのに、伝えようとしない。
いいのかな・・・それで」


「でも・・・」


「相手がいるかも知れない?
それはそれでいいじゃないか。
伝えないで終わってしまうのと、伝えて終わる。どちらがいいかなんて、見えている事では無いか・・・?」




< 105 / 161 >

この作品をシェア

pagetop