『白雪姫♀♂王子様』
「アンナ、光美さん。
私・・・日本に帰ります」
「帰るって・・・大道寺の家に?」
「いいえ。犬養に連絡して、皇堂邸で住めるようにしてもらいます」
私は一礼して、光美さんの部屋を出た。
「ちょっとやりすぎたんじゃない?」
そう光美さんが話しているとも知らずに・・・。
「すべて、元に戻るだけじゃない。
自由に恋がしたかったワケだし・・・」
そう言い訳しても、涙はこぼれてくる。
「やっと、見つけたのにな・・・
お父さんたちみたいに、長く長く続く恋・・・・」
私は荷物をまとめると、ロンドンの部屋を出た。