『白雪姫♀♂王子様』
「タクシーの運転手さん。ありがとうございました」
皇堂のお屋敷らへんで降りると、犬飼が迎えてくれた。
「お帰りなさいませ。白雪さま」
「ただいま、犬養。
誰にも教えていませんよね?」
「はい。雪夜さまにもお伝えしていません。」
私はそのまま、久しぶりの玄関に向う。
「雨・・・降ってますけど大丈夫ですか?」
「大丈夫・・・だよ。大丈夫。
濡れて帰りたいの・・・・。そっとしておいて・・・」
私は雨の中、雨に打たれながら上を向いた。
「顔に雨があたると、変な感じ・・・・。
でも気持ちいい」
「ずいぶんとお変わりになられたようですね」
「そうかな・・・・。
恋を知った・・・からかな・・・」
私のバランスは崩れ、地面に頭をぶつけた。