『白雪姫♀♂王子様』
_________________
「陵斗さま、陵斗さま」
黒木が俺の身体を揺すった。
「陵斗・・・さま」
俺は重い瞼を持ち上げた。
「大丈夫ですか?」
「生死さ迷ってるワケじゃ・・・ねぇーんだから。
あぁ・・・眠い」
「そうではありません。
泣いておりますよ?陵斗坊ちゃん」
頬には生ぬるい涙。
「坊ちゃんって言うな。
もうガキじゃない。大道寺の後継者だ」
「さようでございますよ。陵斗さま」
黒木は俺にハンカチを渡すと、俺の荷物を持って屋敷の中へ。
俺はハンカチで涙を拭った。
【陵斗Side終】