『白雪姫♀♂王子様』



陵斗は、呆れ顔で私を見つめていた。



「お前らしいな・・・。」



「えっ!?」




私はあっ!と呟いて、陵斗から離れた。



携帯を取り出し、お父さんへ。




「お父さん?・・・陵斗と・・・?仲良くしてるよ・・・・。あぁ、そうじゃなくて・・・・私が潰してしまった会社を、もう一回立て直してください。私が悪いから・・・お父さんが良ければ、皇堂グループでバックアップして欲しくて・・・・もちろん、これで最後にする。権力を使うのは・・・・」



電話の向こう側で、お母さんの泣く声が聞えた。



泣くなよ結衣。とお父さんが言っている。



戻ったんだ・・・・。




全部、全部、日常が戻ってきた。



でもこれから、日常にプラス(+)されること・・・。




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