『白雪姫♀♂王子様』
「そう・・・。」
自分が歌のレッスンを受けていた。なんて知らなかった。第一、覚えていなかった。
「私って、雪夜と一緒に受けていたの?」
「いいえ。お一人だったそうですよ。結衣さまのお考えで・・・もしかしたら、結衣さまの考えていらっしゃったことは、遊び感覚で・・・だったのかも知れません。だから期間も一週間と短かったのでは?」
私はそうかもね。としか言えなかった。
お母さんの考えてることはいつも、とんちんかんで、よく分からないし。
「あぁ、忘れていました。
陵斗さまが卒業してすぐに、亡くなられたお嬢様がいたそうです。」
私は、すぐに執事を見て、誰??と呟いた。
「今はもう、その会社はリーマンショックの影響で破綻していますが・・・。」
「そんな事はどーでもいい。誰、誰なの?」
「城川雪姫(しらかわ・ゆきひめ)という・・・お嬢様です」