『白雪姫♀♂王子様』
【光芽Side】
「結衣?」
家に帰って来ると、結衣の姿・・・電気がついていなかった。
「あいつ、ドコ行ったんだ?」
するとスリッパのパタパタという音が聞えた。
「光芽~お帰りなさい!」
「寝てたのか?」
すると結衣は首を振って、右の手のひらを、俺のおでこにあてた。
「光芽。朝から熱ぽかったから・・・でも朝引き止めても、会社行っちゃうんだろうな・・・と思って、帰ってきたら、寝室で寝て、熱が下がるように準備してたんだ」
俺は今日、風邪っていうのがバレないように、咳もガマンしてた。
なのに・・・なんでだ?
「光芽。お風呂入るなら入っちゃって?
何か温かい飲み物でも作ろうか?」
俺の顔を覗きこみながら言う結衣。
「何で分かった?」
「えっ・・・?
何年一緒にいると思ってるの?」